第4話
「武宮正樹→孔令文→小林泉美・・・友達の輪?」
5月11日(木)名人リーグ・王立誠棋聖対王銘エン九段を見学に、棋院にいってきました。夕方、この日は手合いがなかった武宮正樹九段が、相変わらずにこにこして記者室に入ってきました。
武宮「明日、近視の手術するんだよ」。
なゆき「レーザーのですか?」
武宮「そうそう。小林(光一)さんの紹介でね」
なゆき「楊嘉源さんとも同じ病院ですね」
武宮「いやあ、先週ウッテガエシを取っちゃってさ、決心したんだ。やるしかないって。いや、ウッテガエシを取ったプロは初めてじゃないかな。史上初だよ、きっと。
最近、目が悪くて負け続けていて。2線の地が4路あると思っていたら3路しかなくて、急所間違えたりね。
タイガー・ウッズでしょ、尾崎ユキオ(?ゴルフの選手。私の勉強不足ですみません)、福島晃子とかみんなレーザーやって成績いいでしょ」
春秋子記者「碁の世界も、楊嘉源さんは棋聖戦リーグ入りしましたよね。小林さんも手術してタイトルどんどん取ったりね。ぜい乃偉さんも女性で初めてタイトルとったよね。『国手』を」
武宮「そうそう。だから僕もこれからは勝つでしょう。あ、僕だけ活躍しなかったりして……。どうしよう……」
春秋子記者「武宮さんは眼鏡かけてたころが一番強かったよね」
なゆき「手術後1週間くらいは明るいところはいけないってきいたのですけど……」
武宮「僕は視力がそんなに悪くないから、来週の火曜日のゴルフはやって大丈夫だって。大事だからねえ。木曜日は名人リーグがあるけど、見えなくてもいいんだ。どうせいっぱい負けているからね」
<一同爆笑>
最近、山城宏九段が坊主刈りにして、武宮九段と「志を同じくする人」といわれていましたが、今日、孔令文初段も仲間入りしていました。武宮九段のようにつるつるではないのですが、髪の長さは2、3ミリといったところでしょうか。
なゆき「いつ切ったの?」
孔「今日です」
なゆき「何でまた?」
孔「心機一転しようかと……」
(たまたま手合いの結果が書いてあるボードの前だったので、昨日の手合いの結果を指さして)
なゆき「光永(淳造二段)に負けたから?」
孔「そんなことはないですよ」
小林泉美四段は今年も名人戦予選を順調に勝ち上がり、今日は戸沢九段に黒番五目半勝ちをおさめていました。代々木までふたりで一緒に帰ったので、孔令文初段の話をすると「なんか、カケをしていたと聞いたような気がするけれど……」。何のカケだったのでしょうねえ。気になります。
その泉美ちゃんは「前髪見て下さい。自分で切ったらこんなになっちゃって」。予定より2pくらい短くやってしまったらしく、まゆ毛とずいぶん距離があります。「もうすぐNHKの収録があるのに……」。こうなったら、前髪はあげてヘアピンで留めるくらいのほうが目立たないのでは?とアドバイスしましたが、どうでしょうか。本人は気にしているのですが、そんなにおかしくはないので、「すぐ伸びるよ」となぐさめました。
泉美ちゃんが3つくらいのとき、初めて会いました。平塚の木谷先生宅で、木谷会のこどもが合宿していたとき、禮子先生に連れられてやってきたのが出会いです。
木谷美春おかあさまと禮子先生、泉美ちゃん、私でお風呂に入ったあと、一緒に寝たのですが、夜泣きがすごくてびっくりしたのを覚えています。私は7つ下の妹がいるので、赤ちゃんや幼児の生態は慣れていたのですが……。
仲良くなったのは、私が観戦記者になってからです。今どきこんな素直で一生懸命でかわいい子がいるのかというくらい、いい子! お母さんの禮子先生が病気のとき、弟さんのお弁当を毎日つめていたのは、有名な話。愛読書は「星の王子様」で今は「モモ」を読んでいるといってました。最近はテニスなどスポーツもはじめて、健康管理に気をつけているみたいです。
小林家の早起きはものすごくて、6時に泉美ちゃんが起きると、すでに光一先生が盤に並べている音が聞こえているとか。そのかわり、夜が早くて9時とかには寝てしまうそう。
私は物書きにありがちな遅寝遅起きなので、以前は泉美ちゃんと連絡がとれずに苦労しました。今は泉美ちゃんがメールを駆使しているので有り難いです。弟さんが機械に強いらしい。
泉美ちゃんは木曜日はよく記者室で検討を見て勉強しているので、私はよく形勢をたずねます。するとかなり早い段階から「黒が盤面で8目いいかな」。計算の根拠も教えてくれるので、あとからきた高段の棋士に「こうこうだから、盤8だって泉美ちゃんがいってました」というと「ほお」と皆感心して「なるほど」。そして結果が出るとその計算が正確だったことがよくわかります。春秋子さんの観戦記にも大竹英雄九段が計算を泉美ちゃんに任せている描写がありましたよね。春秋子さんは「泉美さんを名人戦専属計算担当にしたいよね」。
ちなみに、泉美ちゃんと林芳美ちゃんも仲がいいんですよ。
なゆき
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